2026.01.30
その他「分析したのに、何も決まらない」というホラー。
🔊聞いて理解したい方へ
AIが資料を音声で解説する「KATARU」
「KATARU」は、PDFや動画、画像をAIが音声とテキストで解説するサービスです。
読むだけでなく、「聞いて理解」することができます。
説明の属人化をなくし、誰が使っても同じ品質で伝えられる仕組みです。
― フレームワークという「大人の塗り絵」に夢中になっていませんか? ―
「売上が落ちた」 「客足が遠のいた」
そんな時、優秀なビジネスパーソンほど、パソコンを開いてこう言います。 「よし、まずは3C分析だ。いや、4Pで抜け漏れなく整理しよう」
素晴らしい心がけです。 市場(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)。 これらを綺麗にPowerPointに埋めていく作業は、知的で、生産的で、なにより「仕事してる感」が凄まじいものです。
しかし、数時間後(あるいは数日後)。 出来上がった立派な資料を前に、会議室には冷たい沈黙が流れます。
「で、結局どうするんだっけ?」
分析したはずなのに、答えが出ない。 これは怪奇現象ではありません。あなたが「分析」だと思ってやっていたことが、実はただの「整理整頓」だったからです。
1. 「名探偵」になりすぎていませんか?
フレームワークを使って失敗する典型的なパターン。 それは、全ての可能性を疑ってしまう「疑心暗鬼パラノイア」です。
売上低迷の原因を洗い出してみましょう。
- 競合が強いせいかも?(ありそう)
- 価格設定のミス?(ありそう)
- 商品力が落ちた?(それも否定できない)
- 世の中の景気?(たぶん関係ある)
全部のマス目を埋めれば埋めるほど、「どれも怪しい」という結論になります。 これは、ミステリー小説で「登場人物全員が犯人に見える」と言っている名探偵と同じです。 それでは事件は解決しませんし、読者は怒って本を投げつけます。
ビジネスにおける分析とは、可能性を広げることではありません。 「今回は、ここしか見ない」と決めること。つまり、容疑者を絞り込むことです。
2. フレームワークは「武器」ですが、振り回すと自分を切ります
3Cや4Pといったフレームワークは、思考の抜け漏れを防ぐための便利な道具です。 しかし、多くの現場では、これが「思考停止の道具」に使われています。
「とりあえず枠を埋めれば、何かしらの答えが天から降ってくるはず」
そんなわけがありません。 フレームワークは、あくまで情報を整理する「棚」です。 ゴミを綺麗に棚に並べても、それは整理されたゴミです。そこから宝物は生まれません。
「なぜ、今回は『競合』の枠を重視するのか?」 「なぜ、『価格』の枠は無視するのか?」
この「意志」がないまま枠埋め作業をするのは、「大人の塗り絵」を楽しんでいるのと同じです。 塗り絵は楽しいですが、残念ながら売上は1円も上がりません。
3. 「決断」とは、他の選択肢を「切り捨てる」こと
「分析(Analysis)」の語源をご存知でしょうか。 「解きほぐす」という意味です。
絡み合った事象を解きほぐし、「これだ!」という急所を見つけること。 逆に言えば、「それ以外は今回やらない」と捨てることです。
- 10個の仮説を出すこと自体は偉くありません。
- 「まずこの1個を検証して、ダメなら次」と順番を決められる人が偉いのです。
「可能性は無限にあります!」と目を輝かせて言われても、経営者は困ります。 「可能性はこれに絞りました。他は無視します!」と言える勇気。それこそが分析の価値です。
Shared Value が「枠埋め」よりも大切にしていること
私たちShared Valueは、システム会社です。 コンサルタントのように綺麗なスライドを作って「あとはよろしく」とは言えません。 なぜなら、システムは「曖昧なまま」では動かないからです。
だから私たちは、お客様と一緒に「決める」ことにこだわります。
- どこを見るのか(フォーカス)
- どこは見ないのか(スコープアウト)
- 何という数字が出たら、GOサインを出すのか(閾値)
ここまで決め切るからこそ、分析がただの資料で終わらず、 「明日から現場が使うシステム」や「具体的な運用ルール」に落ちるのです。
最後に
もし今、あなたの手元に「分厚いけれど、何も決まらない分析資料」があるなら。 一度、その資料を閉じてみてください。
そして、こう自問してみてください。 「枠を埋めることに満足して、捨てることを怖がっていないか?」
本当の分析は、Excelの行を増やすことではなく、行を減らすことから始まります。 そこに気づいた瞬間、あなたの分析は「作業」から「武器」へと変わるはずです。
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