2026.01.06
その他「利益は出た。でも金がない」という怪談
会社の本当の状態は、損益計算書(P/L)では分かりません。 利益が出ているのに資金が足りない――その原因は、貸借対照表(B/S)にあります。 本記事では、なぜ黒字でも資金繰りが苦しくなるのか、 貸借対照表の左側(資産)と右側(負債・純資産)が何を語っているのかを、 経営者目線で分かりやすく解説します。 Shared Valueは、P/L・B/Sをリアルタイムに可視化し、 決算書を「過去の結果」ではなく未来の経営判断に使えるデータへと変える仕組みを提供しています。黒字なのに不安が消えない経営者の方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
会社の“残酷な本性”は、損益計算書(P/L)ではなく貸借対照表(B/S)に潜む
■動画解説(YouTube)はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=f2rxk1PlETY
決算書には、大きく分けて2つの主役がいます。 華やかな表舞台に立つ「損益計算書(P/L)」と、舞台裏で全てを支える「貸借対照表(B/S)」です。
多くの経営者様が、決算書を受け取って真っ先に開くのはP/Lの最終行でしょう。 お気持ちは痛いほど分かります。
「よし、今期は黒字だ!(安堵)」
「うわ、赤字か……(胃痛)」
経営者の感情をジェットコースターのように揺さぶるP/L。 しかし、ここで一つ、言わせてください。
P/Lを見て一喜一憂するのは、「健康診断で身長と体重だけ測って、ガン検診の結果を見ない」のと同じくらい危険です。 会社が「あと何年生きられるか」「実は末期症状ではないか」。その残酷な真実は、地味なB/S(貸借対照表)の方に隠されているからです。
1. P/Lは「厚化粧」、B/Sは「レントゲン写真」
損益計算書(P/L)は、あくまで「その1年間の成績表」です。 極端な話、期末に無理やり売上を立てたり、経費を先送りにすれば、見かけ上の数字はいくらでも「盛れ」ます。言わば、プロのメイクで着飾った「お見合い写真」のようなものです。
一方で、貸借対照表(B/S)は違います。 これは、会社を設立したその日から今日に至るまで、経営者が行ってきた全ての意思決定の結果が、骨の髄まで写し出された「レントゲン写真」です。
- 集めたカネを、何に変えて持っているか(筋肉質な資産か、ただの贅肉か)
- そのカネは、誰のモノか(自分たちの血肉か、他人からの輸血か)
ここには、過去の経営判断のすべてが、嘘偽りなく残ります。 P/Lは化粧で誤魔化せても、B/Sというレントゲンは、会社の体内に溜まった「病巣(不良在庫や回収できない売掛金)」を残酷なまでに映し出します。
2. B/Sの左側は「過去の亡霊」、右側は「未来の鎖」
B/Sを左右に分けて見てみましょう。ここに神髄があります。
【左側:資産の部】=「過去にお金を使った結果(なれの果て)」 ここにあるのは、「将来お金を生むはず」と信じて投資したモノたちです。 しかし、注意してください。その在庫、本当に売れますか? その機械、まだ稼働していますか? 下手をすると、左側は価値のない「過去の亡霊」の溜まり場になっているかもしれません。
【右側:負債・純資産の部】=「未来に対する義務(鎖)」 ここにあるのは、「いつか誰かに報いなければならない」という約束手形です。 銀行には返済義務(負債)があり、株主には還元義務(純資産)があります。 右側が肥大化するということは、未来の自由を縛る「鎖」が重くなることを意味します。
「資産=負債+純資産」 このバランスが崩れた時、つまり「過去の亡霊(左)」が「未来の鎖(右)」を支えきれなくなった時、会社は静かに死を迎えます。
3. 「勘定合って銭足らず」の犯人はB/Sにいる
「利益は出ているのに、なぜかいつも資金繰りが苦しい」 この経営者を悩ませる最大の怪談。犯人はP/Lにはいません。B/Sの中に隠れています。
P/Lで計上された「利益」という名の果実は、まだ現金化されていない「売掛金」や、倉庫に眠る「在庫」という形で、B/Sの左側に塩漬けにされているのです。
P/Lは「儲かったかどうか」を教えてくれますが、「そのカネがどこに消えたか」は教えてくれません。 消えたカネの行方を探し出し、それが健全な状態かを問いかける。それがB/Sの役割です。 B/Sを読めない経営者は、穴の空いた財布で商売をしているのと同じなのです。
Shared Value の本当の仕事は「予言」です
さて、なぜシステム会社のHPで、こんな会計の深淵を語るのか。 「Shared Valueって、会計士の集まりなの?」と思われたかもしれません。
半分正解で、半分違います。
私たちの強みは、「決算書という『結果論』を、未来を予測する『予言書』に変えること」にあります。
多くの会社では、決算書は「過ぎた過去を確認する書類」で終わっています。 これはあまりにも勿体ない。
私たちは、システム開発を通じて、P/LとB/Sのデータをリアルタイムに可視化し、未来のリスクをあぶり出します。
- 「このペースで売掛金が膨らむと、3ヶ月後に資金ショートする可能性が高い」
- 「今の在庫回転率では、B/Sの左側が腐り始めている」
- 「この投資を行うと、右側の『鎖』が重くなりすぎて危険だ」
このように、B/Sが発する微細な悲鳴を「次のアクション」へと翻訳し、経営者のコックピット(ダッシュボード)に実装する。 これが、Shared Valueの提供するシステムです。
最後に:数字は「読む」ものではなく「使う」もの
「決算書は見ているけれど、いまいちピンとこない」 「黒字のはずなのに、不安が消えない」
そんなモヤモヤを抱えている経営者様。 一度、P/Lという厚化粧から目を離して、B/Sというスッピンのレントゲン写真を直視してみてください。
そして、「このままではマズイ気がするが、どうすれば?」と迷ったら、Shared Valueにお声がけください。 私たちは、あなたの会社の「本当の健康状態」を診断し、生き残るための具体的な処方箋(システム)をご用意してお待ちしています。
※ 本ページの内容は、一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の法的助言・技術的助言・経営判断を行うものではありません。内容の正確性・完全性には十分配慮しておりますが、その保証を行うものではありません。本情報の利用により生じたいかなる損害についても、当社は一切の責任を負いかねます。実際の導入・運用・契約等にあたっては、専門家へご相談のうえ、ご自身の判断と責任において行ってください。