2025.12.30
システム開発提案を聞く前に見積書が出てくる違和感。後から「追加費用」が発生する本当の理由
はじめに
「では、こちらが概算のお見積りです」 まだこちらの業務フローを詳しく話してもいない、数分程度のヒアリングだけで、さらりと金額が提示される――。システム検討の場で、そんな経験はありませんか?
一見、仕事が早くて親切に感じるかもしれません。しかし、実はこの「早すぎる見積もり」こそが、数ヶ月後に「それは当初の範囲外なので追加費用になります」と言われるトラブルの出発点なのです。
本当に考えている会社ほど、すぐには金額を出さない
意外に思われるかもしれませんが、信頼できるシステム会社ほど、最初の打ち合わせでこう言います。
・「今の段階では、正確な金額を出すことはできません」
・「まず、御社の業務の裏側にある事情を詳しく教えてください」
・「課題の整理が終わらない限り、責任ある見積もりは出せません」
この言葉を聞いて「冷たい」と感じる必要はありません。むしろこれこそが、御社のプロジェクトを失敗させないための、誠実さのサインなのです。
なぜ、すぐに金額を出さないのか
理由はいたって単純です。システムは既製品の買い物ではないからです。
・「何を作るか」ではなく「何を解決するか」で中身が変わる
・業務の細かな例外ルール一つで、開発工数は大きく変動する
・前提を固めずに金額を出すことは、ただの「勘」でしかない
業務の流れを深く知らずに出す見積もりは、仮定だらけの砂上の楼閣です。後から必ずズレが生じ、そのズレのツケはすべて「追加費用」や「納期の遅延」としてお客様に跳ね返ってきます。
「最初から安く見せる」ことの代償
すぐに見積もりを出したがる会社の中には、残念ながら次のように考えているケースもあります。
・まずは安い金額を提示して、他社を振り落とし、受注を優先したい
・詳細は契約してから詰めればいい(そこで揉めれば追加請求すればいい)
・不足があれば、現場に無理をさせてでも形だけ間に合わせればいい
しかし、これはお客様が本来望んでいる「成果」を二の次にした構造です。最初が安ければ安いほど、後から発生する「見えないコスト」の負担は重くなります。
最初に「整理のプロセス」を挟む重要性
本当に誠実なパートナーは、いきなり金額の入った紙を出す代わりに、次のようなプロセスを提案します。
・現状の業務フローを可視化し、複雑な箇所を洗い出す
・解決すべき課題に優先順位をつけ、今回やるべき範囲を絞り込む
・運用上のリスクを事前に共有し、対策を織り込む
見積もりを出す前にこの「整理」を行うことは、一見遠回りに見えます。しかし、これこそが予算を確定させ、追加費用の不安をなくすための最短ルートなのです。
株式会社Shared Valueの考え方
私たちは、「すぐに見積もりをください」と言われても、あえて正直に申し上げます。
・「現時点での金額提示は、お客様のためになりません」
・「まず、現場で何が起きているのかを詳しく聞かせてください」
・「整理して、納得いただいてから、初めて責任ある見積もりを出します」
これは私たちの「逃げ」ではなく、お客様の大切な投資を無駄にさせないための「覚悟」です。
まとめ
見積もりがすぐに出ること自体が、必ずしも“親切”であるとは限りません。
・何を作るかを、お客様以上に真剣に考える
・どこまでをシステム化すべきか、プロの視点で整理する
・その上で、納得感のある根拠とともに金額を示す
このプロセスを重んじる会社こそが、最後まで共に歩めるパートナーです。株式会社Shared Valueは、「考えずに出す見積もり」よりも、お客様と共に「納得して進めるための対話」を大切にしています。
「他社から届いた見積もりが、妥当なのか判断できない」という方へ
その見積もりに、どのような「根拠」と「前提」が書かれているか一緒に読み解いてみませんか。株式会社Shared Valueが、将来発生しそうな追加コストをあぶり出し、適正な判断ができるようサポートいたします。