2025.12.30
その他入力が面倒なシステムは、必ず「裏ルート」が生まれる。現場の知恵を否定しない、負担ゼロの設計術
はじめに
どれだけ高機能で立派なシステムを導入しても、入力が「面倒」だと感じた瞬間から、現場には必ず「裏ルート」が生まれます。
裏ルートとは、システムを通さずに紙のメモや自分専用のExcelで管理したり、後でまとめて入力したりすること。これは、スタッフの怠慢でもルール違反でもありません。目の前の仕事を止めないための、現場なりの「切実な知恵」なのです。
裏ルートは「サボり」ではなく「現場の防衛本能」
現場でよく見られる光景があります。
・「今は忙しいから、とりあえず手帳にメモしておこう」
・「システムが重いから、一旦Excelに下書きしよう」
・「とりあえず写真を撮って、後で落ち着いた時に入力しよう」
これらは決してサボりではありません。「今、この瞬間にシステムの入力を完結させる余裕がない」という、業務を優先した現場の判断です。この判断を無視して入力を強要することが、実は最も危険です。
なぜ入力を後回しにしたくなるのか
理由は非常にシンプルです。
・入力する項目が多すぎる
・画面の切り替え(遷移)が多く、時間がかかる
・「何を入れればいいのか」が直感的に分からない
・入力しても、自分たちの業務が楽になるメリットを感じない
つまり、入力の負担が「業務の流れ(リズム)」を止めてしまっているのです。人は、リズムを壊されることを本能的に避けます。
裏ルートがもたらす「負の連鎖」
「あとでまとめて入れよう」という裏ルートが定着すると、組織には次のような問題が噴出します。
・システム上のデータと、現場のリアルな数字が合わなくなる
・入力漏れや、記憶を頼りにした曖昧なデータが増える
・Excelとシステムの「二重管理」になり、作業時間が倍増する
結果として、システムの信頼性が下がり、「あてにならないシステム」へと形骸化していくのです。
「入力の強制」は、事態をさらに悪化させる
「入力しないと次に進めないようにする」「未入力はエラーにする」といった対策は、一見正しいように見えますが、多くの場合逆効果です。
・とりあえず適当な数字を入れてエラーを回避する
・「その他」や「不明」という無意味なデータが量産される
・現場のストレスが溜まり、ITそのものへの拒絶反応が生まれる
こうして、「入力されているように見えるが、中身は嘘ばかり」という、経営判断には全く使えないデータが蓄積されてしまいます。
本当の解決策は「入力させない」設計にある
入力ミスや漏れを根絶したいなら、「入力させる」努力ではなく、「入力を減らす」設計が必要です。
・バーコードやAI-OCRを活用して、自動で入力できないか
・自由記述を排除し、タップだけの選択式にできないか
・過去の履歴や別のデータから、自動で補完できないか
・そもそも「入力」という作業自体をなくすフローを作れないか
人に頑張らせるのではなく、仕組みが人を助ける。この視点が不可欠です。
良いシステムは、正規ルートが「一番ラク」である
本当に現場に馴染んでいるシステムでは、スタッフはこう言います。 「システムに入れたほうが、メモするより早い」 「わざわざ別で管理する必要を感じない」
つまり、裏ルートを作るよりも「システムを使うのが一番ラク」という状態こそが、設計のゴールです。
株式会社Shared Valueの考え方
私たちは、「入力をさせる仕組み」ではなく「入力したくなる流れ」を設計します。
・徹底的に現場を観察し、入力の手間を削ぎ落とす
・入力したデータが、即座に現場の役に立つ形でフィードバックされる
・無意識のうちに正しいデータが集まってくる
現場を知り尽くした私たちだからこそ、裏ルートを作らせない「ストレスフリーな動線」を描くことができます。
まとめ
裏ルートが生まれるのは、使う人が悪いからではありません。システムが現場の呼吸に合っていないだけです。
入力が面倒なシステムは、いつか必ず避けられます。だからこそ、現場の動きに寄り添った設計が必要なのです。株式会社Shared Valueは、人を追い込むシステムではなく、人が自然に使いたくなる仕組みを追求し続けます。
「データの入力漏れが減らず、結局Excelに戻っている……」とお悩みではありませんか?
それは現場の意識の問題ではなく、システムの設計に課題があるはずです。株式会社Shared Valueが、現場の負担を最小限にしつつ、正確なデータが集まる仕組みを再設計いたします。