2025.12.30
その他FAXは「禁止」しても無くならない。現場と取引先が自然にデジタルへ移行する“3ステップ”の法則
はじめに
「今日からFAXは禁止です。専用システムに入力してください」 そう宣言して成功したプロジェクトを、私たちはほとんど見たことがありません。なぜなら、FAXが残り続けるのは「古いから」ではなく、現場や取引先にとって「今、その瞬間に最も楽で確実な手段」だからです。
受発注は自社だけで完結しません。取引先、店舗、本部、進んで担当者。関わる全員の心理を無視した「正論の押し付け」は、必ず失敗します。株式会社Shared Valueが提唱する、強制ではなく“自然にFAXが消えていく”ための3ステップを解説します。
ステップ①:まずは「FAXを否定しない」
正論よりも先に「安心」を理解する
改革の最初にして最大の落とし穴は、「FAXは非効率だ」と正論で攻めてしまうことです。現場や取引先がFAXを使い続けるのには、それなりの合理性があります。
・身体に染み付いた安心感:長年それで事故なく回してきた実績がある。
・思考を止めない操作性:手書きなら、忙しい最中でも作業を止めずに済む。
・ユニバーサルな道具:相手が誰であっても、説明不要で確実に届く。
この「安心感」を否定せず、まずは「FAXを使っているのには理由がある」と、現場の現状を100%肯定するところから始めます。心理的な壁を取り除かなければ、新しい仕組みは受け入れられません。
ステップ②:FAXより“確実に楽な選択肢”を用意する
「便利そう」ではなく「圧倒的に楽」を作る
人は、変化に伴うストレス以上の「確実なメリット」が見えない限り動きません。特に取引先には自社の都合に合わせる義務がないため、相手にとっての「得」を設計する必要があります。
私たちが目指すのは、FAXの置き換えではなく「FAXよりストレスが少ない体験」です。
・書かなくていい:品名や単価、取引先情報はスマホを開けば自動表示される。
・送らなくていい:入力した瞬間に送信が完了し、送信エラーの心配もない。
・聞かなくていい:到着確認の電話が不要になり、履歴も一目で分かる。
「これならFAXより早い」という体験が一度でも定着すれば、無理に勧めなくても現場は自らデジタルを選び始めます。
ステップ③:いつの間にかFAXを使わなくなる状態を作る
“禁止”ではなく“フェードアウト”こそが最強
FAXをゼロにする最も確実な方法は、ルールで縛ることではなく、「FAXが例外(珍しいこと)」になる空気を作ることです。
- 便利な方を使う人が少しずつ増える。
- FAXで送ってくる取引先が「少数派」になる。
- 気づけばFAXを処理する方が手間(例外対応)に感じるようになる。
この自然なフェードアウト(消滅)を作るためには、“止まらない導入設計”が不可欠です。いきなり全社一斉に切り替えず、併用期間を設け、トラブル時の「逃げ道」もシステム内に用意しておく。この柔軟さが、最終的な定着率を決めます。
まとめ
FAX文化は、正論では壊せません。変わるのは、現場と取引先が「こっちの方が断然楽だ」と心から感じたときだけです。
- 否定せず、今の安心を理解する
- 相手側にもメリットがある「楽な選択肢」を作る
- 禁止せず、自然に使われなくなる流れを設計する
株式会社Shared Valueは、“やめさせる”のではなく、“使わなくなる仕組み”を設計することで、現場に波風を立てず、二度とFAXに戻らない受発注DXを実現します。
「何度提案しても、FAX文化が根強くて変わらない……」とお悩みではありませんか?
それはシステムの機能ではなく、「移行の進め方」に原因があるのかもしれません。株式会社Shared Valueと一緒に、関わる人全員が笑顔になれる「スムーズな卒業」を計画しましょう。